特集 2011年9月11日

完全裸足ランニング

参加者は約60人。全員裸足。
参加者は約60人。全員裸足。
以前、「裸足で走るのは気持ちいい」という、裸足感覚シューズを履いてのランニング体験を書きました。今回はその上をいくランニング体験をしてきました。シューズによるクッション、足の裏の保護は一切無し。完全な裸足の状態で走る完全裸足ランニングです。

足の裏からダイレクトに地面を感じる完全裸足ランニングは、裸足感覚シューズとは比べ物にならないぐらい気持ちよい体験でした。
1972年生まれ。元機械設計屋の工業製造業系ライター。普段は工業、製造業関係、テクノロジー全般の記事を多く書いています。元プロボクサーでウルトラマラソンを走ります。日本酒利き酒師の資格があり、ライター以外に日本酒と発酵食品をメインにした飲み屋も経営しているので、体力実践系、各種料理、日本酒関係の記事も多く書いています。(動画インタビュー

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貸し切りの競技場で裸足ランニング

貸し切りの競技場は開放感抜群。ナイター照明はテンション上がる。
貸し切りの競技場は開放感抜群。ナイター照明はテンション上がる。
今回の裸足ランニングは、日本ベアフット・ランニング協会が主催する裸足ランニングクラブの練習会での体験です。
裸足ランニングクラブは、裸足でのランニングの素晴らしさ、気持ちよさの追求を目的としたランニングクラブ。毎週代々木公園内のトラックなどで練習を行っています。時には裸足、または裸足感覚シューズを履いて山道などを走ることもあるのだとか。
練習会への体験参加は誰でも無料で参加可能です。
一般社団法人日本ベアフット・ランニング協会理事長 吉野剛さん(協会HPより)。こんな感じで山道なども走るそうです。
一般社団法人日本ベアフット・ランニング協会理事長 吉野剛さん(協会HPより)。こんな感じで山道なども走るそうです。
そして、こちらが日本ベアフット・ランニング協会理事長の吉野剛さん。アメリカで長年裸足走法の研究を行ってきた裸足ランニングのプロ。今回の練習会では、ヘッドコーチとして裸足ランニングの指導を行っていました。

ちなみに、吉野さん。以前は裸足で街中を歩く事もあったとか。しかし、なぜ裸足なのかなど色々聞かれることが多く、今では普段普通に靴を履いているそうです。今の世の中、街での裸足はハードルが高い
編集部の安藤さんも練習に参加。撮影をお願いしました。安藤さんもナイター照明でテンション高め。
編集部の安藤さんも練習に参加。撮影をお願いしました。安藤さんもナイター照明でテンション高め。
裸足で向き合う男二人。抱き合ってはいない。
裸足で向き合う男二人。抱き合ってはいない。
今回の練習会には安藤さんも参加。安藤さんもランナーなので、裸足ランニングには興味があったそうです。
入念に準備運動。股割りも快調。さあ、裸足で走るよ!
入念に準備運動。股割りも快調。さあ、裸足で走るよ!
では、準備が整ったところで、いよいよ裸足ランニングの練習会開始です。

芝生の上は気持ちいい

この日は雨が降ったり止んだりの生憎の天気。でも濡れた芝生が気持ちいい!
この日は雨が降ったり止んだりの生憎の天気。でも濡れた芝生が気持ちいい!
練習会は、前半が芝生の上での練習。主に足の使い方を確認。後半はトラックの上でのタイムトライアルとなります。
軽く芝生を周回した後は、足の使い方を学ぶ各種練習を開始。
軽く芝生を周回した後は、足の使い方を学ぶ各種練習を開始。
スキップのような動きや前後移動などで、裸足ランニングの基本的な動きの要素を練習。
スキップのような動きや前後移動などで、裸足ランニングの基本的な動きの要素を練習。
二人組みになっての練習もあり。前傾と蹴り上げない感覚を練習。
二人組みになっての練習もあり。前傾と蹴り上げない感覚を練習。
そして、ズブ濡れ安藤さん。水たまりと、濡れた芝生が気持ちよくて、終始薄っすら笑っていた。
そして、ズブ濡れ安藤さん。水たまりと、濡れた芝生が気持ちよくて、終始薄っすら笑っていた。
この日は練習開始から雨が降ったり止んだりを繰り返していました。濡れた芝生がフカフカでヒンヤリとしていて気持ちいい。裸足なので地面の情報がダイレクトに足に伝わってくる。ジワジワと不思議な感覚が足の裏にはしります。
障害物を使った練習もあります。楽しいが結構難しい。
障害物を使った練習もあります。楽しいが結構難しい。
雨の中を裸足で走り、童心にかえると言うか野生に戻ったように走り回る安藤さん。カメラで捕らえられない。顔は半笑い。
雨の中を裸足で走り、童心にかえると言うか野生に戻ったように走り回る安藤さん。カメラで捕らえられない。顔は半笑い。

裸足ランニングの特徴

ちなみに、裸足ランニングは、シューズを履いてのランニングと比べて大きな違いがあります。大袈裟に見せるとこんな感じ。
通常のランニングシューズの着地。踵から。シューズのクッションが無いと衝撃が足に直接伝わり痛い。
通常のランニングシューズの着地。踵から。シューズのクッションが無いと衝撃が足に直接伝わり痛い。
裸足ランニングでの着地。足の先の広い部分(フォアフット)で着地することで足の筋肉を使い衝撃吸収。
裸足ランニングでの着地。足の先の広い部分(フォアフット)で着地することで足の筋肉を使い衝撃吸収。
裸足ランニングでは、足の先の広くなった部分から着地します。こうすることで、足の裏や脹脛の筋肉で足にかかる衝撃が吸収されます。道具に頼らず、体の機能を使って走る走り方という訳です。それにより、体が本来持っている走る力が目覚めると言われています。
更にズブ濡れ安藤さん。靴を履いて走るのとは全く違う筋肉を使ったので、久しぶりに筋肉痛なったらしい。でもそれは、練習後にシャワーも浴びず、濡れた短パンのままで帰ったことも原因だと思う。
更にズブ濡れ安藤さん。靴を履いて走るのとは全く違う筋肉を使ったので、久しぶりに筋肉痛なったらしい。でもそれは、練習後にシャワーも浴びず、濡れた短パンのままで帰ったことも原因だと思う。
他にも、この走り方にすることで着地の際の足首の曲がりが無くなり、足首や膝の故障の予防になるとか、姿勢や身体の軸が定まって楽に走れるようになるとか色々言われています。

まあ、そういう小難しい効用はさておき。裸足で地面に触れた時の開放感は、実に気持ちがいい!子供の頃に裸足で駆け回った記憶がよみがえります。

トラックの上も気持ちいい

さて、練習も後半戦。ここからはトラックを使っての練習となります。
トラックは芝生に比べてザラザラと硬い。しかし、開放感からか無駄に飛ばしてしまう。
トラックは芝生に比べてザラザラと硬い。しかし、開放感からか無駄に飛ばしてしまう。
トラックの練習では、走力に合わせて分かれてトラックを周回していきます。トラックの面は芝生に比べるとかなり硬く、ザラついた感じ。
ここまでくると裸足で走ることに慣れてきて、開放感からか飛ばし気味で走ってしまいました。なにしろ靴を履いてないので足が軽い。今までに無い全く新しい感覚です。

クセになる開放感!

裸足ランニングは楽しく、気持ちいい

代表の吉野さんは、裸足ランニングについてこう言います。「シューズで育った人がいきなり裸足でトレーニングするのは本当に色んな危険性を伴います。それと同時に色んな可能性も与えてくれると思います。」

初めて練習会に参加した他の参加者にも話を聞いてみました。走り終わった後にシューズを履くと、何かすごく柔らかい物で足を包まれているようで、最初違和感があったそうです。現代人の足はかなりの過保護なのかもしれません。

たまには靴を脱ぎ捨てて裸足で行動してみるのはどうでしょう。足の裏から不思議な感覚が登ってきて、自然と笑顔になるかもしれませんよ。
安藤さんは大体走りながら笑っていました。
日本ベアフット・ランニング協会
http://www.hadashirunning.jp/

練習体験の申込みや練習スケジュールなどは協会のホームページで確認してください。
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