梅雨はやっぱり手ごわかった
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は
こちらでやってます。
前の週まで2週連続パーフェクトだったのがウソのように、梅雨入りしたら、当たりが急減。
6日(金)は、「降ったり、やんだり」の予報が、結果は「降ったり、降ったり」。ずっと降り続いてしまった。
8日(日)も、しつこく雨が残って、「日差しが出るかも」の甘い見通しは、粉々に打ちくだかれた。 これが梅雨の厳しさ…。
水蒸気がたくさんなので、雨雲はあちこちで湧くし、上空の風はぐにゃぐにゃで、雨雲は変な動きするし…。 と、一生懸命、言いわけ、いや、はずれた原因を探す毎日。
1か月半ほど、休暇届けを出したい気分だ。
すみません、梅雨ははずれが増えます。先に謝っときます。
朝と昼の温度差が30℃以上もありました
先週は3日(火)に、北海道で37.8℃!
十勝地方の駒場というアメダスで観測された。
驚いたことに、朝の気温は7.4℃!
夜勤で帰ってきた人が、朝寝る時は寒くて冬の布団で寝ていたら、だんだん寝苦しくなって、昼前には裸でも汗ダラダラ…そんなことが、あちこちで起こっていたに違いない。
その後は、東北までぞくぞくと梅雨入り。天気ニュースが豊富な一週間だった。
先週の時点では、梅雨に入りそうだけど、また晴れるんじゃないの?と見ていたが、その読みを乱すやっかいキャラが登場。冬将軍がやってきた。
冬将軍の残りカスが雨雲・雷雲を発達させる
梅雨入りした日本列島。主役のはずの梅雨前線は、まだ気分が乗らないのか、南に離れぎみ。
じゃ、晴れるのかというと、高気圧も弱い。
そのスキを狙って今週やってくるのが、冬将軍=寒気の一部。
北極圏にまで後退した冬将軍だが、残りカスのような寒気を、日本の上空にときどき送り込んでくる。
夏場の寒気は、空の高い所に来るだけなので、寒くはならないが、細かいながらも発達した雨雲・雷雲をたくさん生み出す。
となり町で雷雨なのに、こっちは晴れ、ということもよくある。
今週は、木曜か金曜くらいまで、突然の強い雨や雷雨が起こりやすい。
「きょうの○○県は雨」と天気予報で言っても、当たる人もいれば、はずれる人もいるという、予報士にとっては試練の天気。
そんな事情をくみ取っていただけると、幸いでございます。
と、予報はずれの予防線を張っておく。
12日(木)の上空の気温。寒気がやってきて、強い雨雲や雷雲が発生しやすい。
今週の格言
『冬将軍の残りカス、夏は強い雨や雷雨をあちこちで起こす』
この週末は、日本が梅雨前線の北側だったのに暑かったのはどうしてなのでしょうか?
南側はもっと暑かったのでしょうか。(6/2にいただいた質問)
大陸は鉄板のようなもので、海よりひとあし先に熱くなるので、5月、6月から高温になることもあるんですね。 北京では5月の終わりに、40℃を超えた日も。
その暑い空気が、日本列島にも流れ込んだわけです。
ただ、大陸産の空気は乾燥していますから、湿度が低めだったのが救いでした。
一方、梅雨前線の南は、太平洋産と東南アジア産のミックス空気。とうぜん、トロピカルに湿気たっぷりです。
前線の南だった沖縄では、最高気温は30℃前後でしたが、湿度は70~80%。
気温と湿度から計算した「不快指数」は、気温35℃前後・湿度20%前後の北海道よりも高く、多くの人が不快に感じるレベルでした。
気温だけなら北海道のほうが暑く、湿度もふくめると梅雨前線の南側のほうが暑かったわけですね。
大陸的な暑さか、海洋的な暑さか。暑さの種類を両方体感できるこの時期は、お得だと思うのですが、暑がりな人にお得とか言うと怒られそうなのでやめておきます。
梅雨前線の北側は乾いた暑い空気、南側は湿った暑い空気がある。
詰め天気
先週の問題は、
こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!
ちなみに、先週ヒントで書いた「最高気温18℃台」は「19℃台」に修正します。 追加のヒントは、「低気圧の雨雲は、中心の北側に大きく広がります」です。
解答はこちらから↓