特集 2013年2月9日

コロッケを350個食べて最新コロッケ事情を知る

37種類350個のコロッケが大集合です!
37種類350個のコロッケが大集合です!
世の中には様々な美味しいものが存在する。人によって何を美味しいと思うかは異なるが、ひとつだけはっきりしていることがある。「人の金で食べるもの」はまず間違いなく美味しいのだ。

先日、日本コロッケ協会というところからコロッケを食べに来ませんかとお誘いを受けた。37種類350個のコロッケを無料で好きなだけ食べていいと言う。コロッケが好きで、人の金で食べるのがもっと好きな私は喜んで参加させていただくことにした。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

コロッケが好き!

コロッケという食べ物がある。ジャガイモで作る料理のひとつで、多くの人が昔から食べてきた一品だ。安いイメージがあるが明治の三大洋食では一番高かったのがコロッケだ。ちなみに三大洋食はトンカツ、ライスカレー、コロッケである。
コロッケ大好きです!
コロッケ大好きです!
私はコロッケが好きだ。子供の頃はよく母にコロッケをねだり、50円をもらい総菜屋に走ったものだった。そんな思いが伝わったらしく、日本コロッケ協会というところからコロッケの試食会に呼ばれた。無料とコロッケの文字が燦然と輝く素晴らしきお誘いメールだった。
いろんな種類のコロッケが存在する
いろんな種類のコロッケが存在する
「日本コロッケ協会」とは「コロッケから世界の食卓を笑顔にする幸せ革命」をコンセプトに作られた団体だそうだ。そして、呼ばれたのは「第2回 コロッケ味利きトライアル」というもの。コロッケをみんなで食べて最近のコロッケのトレンドを調べよう的なイベントだ。冷凍品メーカーや粉屋さんなどがメインの参加者ではあるが、一般の方も参加できる。37種類350個のコロッケというところに魅力を感じる。しかも無料だ。
イベントに向かう電車の中ですでに笑顔!
イベントに向かう電車の中ですでに笑顔!

ここはコロッケ天国!

前日の夕食と当日の朝食を抜いて、私はこのイベントに挑んだ。一般的に言えばこうなるのだけれど、私は一日一食なので、丸一日以上もう何も食べていないことになる。このイベントに対する私の高い志を感じることができると思う。決して無料だからという理由ではない。
37種類350個は興奮する数でした!(せっかく作ったのでこの画像2回目の登場です)
37種類350個は興奮する数でした!(せっかく作ったのでこの画像2回目の登場です)
イベントの主催者である「日本コロッケ協会」はコロッケ好きであふれている。会長の山村さんは一日1個はコロッケを食べると言っていた。またコロッケ王子なる方もいた。実家がコロッケメーカーだそうだ。実家がコロッケ屋ではなく、コロッケメーカーというところにこの協会のすごさを感じる。思春期はコロッケに悩んだらしい。全く共感できないがコロッケメーカーの息子ならではの悩みなのだろう。
会員の方々とそれを撮影する方々
会員の方々とそれを撮影する方々
このイベントでは食べたコロッケを、縦軸をコクとさっぱり、横軸をサクサクとフワフワに分けてグラフにする。そこからコロッケのトレンドが分かってくるわけだ。

グラフは作らなければならないが、コロッケ食べ放題なわけで私はずっと笑顔だった。一瞬だけ、並んだコロッケを切って小さくしだした時は、食い意地がはる私は「え!」という顔になったが、冷静に考えれば350個もあるわけだ。参加者は20人ちょっと。全然切ってくれていい。むしろ食べやすい。
切り出した時は、え! ってなったが、
切り出した時は、え! ってなったが、
350個あるし、美味しいので笑顔!
350個あるし、美味しいので笑顔!
さらにコロッケ好きには美人が多い!(実はコロッケより美人が好きです!)
さらにコロッケ好きには美人が多い!(実はコロッケより美人が好きです!)

コロッケは奥が深い

今回のコロッケは東京で手に入る美味しいコロッケが集められている。全種類食べたが全てがもれなく美味しかった。グラフを作るので、注意深く食べなければならないが、グラフにはないご飯が欲しいとかパンにはさみたいとかの感想しか感じないのが申し訳ない。基本的に何を食べても美味しく感じる幸せな舌をもっているのだ。細かなことは分からない。
他の参加者によりグラフができて行く!
他の参加者によりグラフができて行く!
その中でも特別に美味しいというものがあった。ジャガイモの形が残っているコロッケだ。ゴロゴロと表現すればいいのだろうか。芋がペースト状になっておらず、芋を感じることができるのだ。芋の甘さもより際立っている。これは最近のコロッケのトレンドらしく、いくつもそのようなコロッケがあった。
ゴロゴロがトレンドです!
ゴロゴロがトレンドです!
逆価格破壊も最近のコロッケ業界の出来事だ。コロッケといえば安いが最大の売りだと思うが高いのだ。と言っても250円。安いコロッケは50円くらいなので、200円ほど高いことになる。味のことを言えば、やはり250円の方が比べれば断然美味しい。
逆価格破壊コロッケ!
逆価格破壊コロッケ!
安いコロッケと高いコロッケは何が違うかというと、何もかもが違うそうだ。たとえば、コロッケのメインの材料であるジャガイモは、皮ギリギリのところに旨味があるらしく、薄く皮を剥いた方がコロッケは美味しくなる。しかし、安いと皮を剥くのが機械になり、薄く剥くのは難しい。高いコロッケは手作業で剥く。値段の差はそこだ。
これは本当の意味での価格破壊!
これは本当の意味での価格破壊!
他にもジャガイモの蒸し方や使うパン粉も異なる。食べ比べて初めて分かったけれど確かに味が違う。今まではどんなコロッケを食べても、太陽は東から昇って西に沈むように美味しいと思ってきたけれど、実は奥が深いのだ。
と言いつつ、どのコロッケを食べても美味しいのでこの表情
と言いつつ、どのコロッケを食べても美味しいのでこの表情
37種類350個という数は参加者20人ちょっとでは当然食べることはできず、後半は多くの参加者が椅子に座りぐったりしていた。そんな中で私だけは初めて雪を見た狐にみたいにハシャギ食べていた。コロッケならいくらでもいける。結局20個弱のコロッケを食べた。無料で食べるコロッケは普段の倍は美味しく感じた。
グラフにするとコロッケの流行が分かる。コクでサクが流行らしい!
グラフにするとコロッケの流行が分かる。コクでサクが流行らしい!

コロッケとは幸せへの第一歩!

食べても食べても減らないコロッケはコロッケ好きとしては幸せとしか言えない時間だった。もっとも食べすぎてしばらくはコロッケはいいかな、と私は思ってしまったけれど、コロッケ協会の人は夜にはまた食べたくなると言っていて筋金入りとはこういうことなんだろうと知った。このイベントは定期的にやって行くらしく、次回は3月を予定しているそうだ。ぜひまた参加したい。
お土産に全然関係ないブロマイドをもらった
お土産に全然関係ないブロマイドをもらった

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