特集 2013年11月27日

フルーツのお尻はセクシーだ

読み終わった頃、きっと違う世界が見えているはずだ。
読み終わった頃、きっと違う世界が見えているはずだ。
尻である。以前、『船の尻はセクシーだ』という記事を書き、『車の尻はセクシーだ』という続編を書いた。今回は尻シリーズの第3弾、フルーツの尻である。

前回、前々回は無機物の人工物である車や船の尻がテーマだった。だが今回は、遂に生き物の尻に手を出す事となった。有機物初進出である。あまり露骨な事にならないように注意したいが、興奮が溢れ出してしまったら申し訳無い。
あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。

1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。(動画インタビュー)

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リンゴのセクシーさは凄まじい

まず、判りやすい例からいこう。何事も初心者向けレッスンは大事である。いきなり柿を見せても意味が判らないだろう。

セクシーなフルーツと言えばリンゴだろう。真っ赤な皮、丸い形、上下にあるくぼみ。とりわけ尻のくぼみは素晴らしい。

神の食べ物である。そりゃアダムもうっかり食べてしまうわけだ。

しかもバラ科。バラと言えばセクシーな花の代表選手じゃないか。その果実がセクシーでないはずがない。
どうよ、このエロさ。どうよ、って言われてもまだ困るかもしれないけど。
どうよ、このエロさ。どうよ、って言われてもまだ困るかもしれないけど。
上級者はリンゴを上から見ただけで興奮出来るが、やはり判りやすくセクシーなのは裏側、尻の部分であろう。焦らしても仕方ないので見ていただこう。

さぁ、遂にリンゴの尻をご開帳だ。

とくと見よ、これがリンゴの尻である!
これまでの価値観を捨ててフラットな気持ちで見ていただきたい。ほら、堪らないでしょう。
これまでの価値観を捨ててフラットな気持ちで見ていただきたい。ほら、堪らないでしょう。
とりあえず、今はよく判らなくても僕が書いている事を真実だと思って信じ、『リンゴの尻はセクシーだ』と思い込んで欲しい。そうする事で道は開けるのだ。
こんなにセクシーなのに!
こんなにセクシーなのに!

美しい尻のリンゴを吟味したのだ

リンゴをひっくり返して尻丸出しである。もはや犯罪スレスレと思える蛮行だが、幸い日本にリンゴの尻を丸出しにすると捕まるという法律はない。セーフである。

さて、上に載せたリンゴの写真だが、実は売り場で散々吟味して美しい尻を探した。点対称な形、色、傷の無さ、全てにおいて美しい。奇跡のリンゴである。

ではいびつなリンゴの場合はどうなのか。セクシーなのか。
片方だけ膨らんでるリンゴがあった。
片方だけ膨らんでるリンゴがあった。
奥歯みたいな形である。
奥歯みたいな形である。
並べてみると、一層美しさの違いが際だってくる。やはりシンメトリーな形のリンゴは美しく、セクシーだ。いわゆる『美人なリンゴ』である。
右側のリンゴが美人であり、セクシーだ。
右側のリンゴが美人であり、セクシーだ。
僕が探してきた美人リンゴの美しさが判っていただけただろうか。

ここでもう一度リンゴの尻を見ていただきたい。あなたは段々眠くなる。
ほら、もうセクシーにしか見えない。
ほら、もうセクシーにしか見えない。

赤くないリンゴも凄い。白人的な美しさだ

赤いリンゴの尻はもうセクシーに見えてきただろう。間違いない。では、シナノゴールドという赤くないリンゴはどうか。セクシーなのか。
ヤバイ、可愛い。ロシア人みたいだ。
ヤバイ、可愛い。ロシア人みたいだ。
ツルッとしたテクスチャ、ブロンドと通じる金色の皮。これは日本人が北欧の美女に抱く感情に似ていると思う。そう、『憧れ』である。

憧れの白人美女、シナノゴールドの尻を見ていただきたい。
これは良い物だ。ほくろの様な染みが逆に良い。
これは良い物だ。ほくろの様な染みが逆に良い。
なんかもう、ドキドキしてきた。皆さんはどうだろうか。右手を胸に当てて考えてみて欲しい。

『これはセクシーに違いない』

と。もしくは、ちょっと左手を頭に当てて考えて欲しい。

『リンゴの尻はセクシーだ』

と。

切っても凄いんです

リンゴをそのまま見てもセクシーだが、切るとより一層に尻である。真っ二つに切ってみた。
いわゆる蜜たっぷりである。壇蜜さんのエロさの半分は名前に含まれる『蜜』という漢字に由来すると思う。
いわゆる蜜たっぷりである。壇蜜さんのエロさの半分は名前に含まれる『蜜』という漢字に由来すると思う。

ボラギノールは決定打となるか

さら、ここでボラギノールをちょい足ししてみる。どういう化学反応が起こるのか。
この有様だ。
この有様だ。
今まで見えてなかった人も、いい加減これで尻が見えてきたはずだ。だってもう中に入っちゃってるもの。
ヤバイ。
ヤバイ。

判っていただけたと確信している

ここまででこの記事の3分の1くらいだ。ここまで読んだらもう、リンゴの尻はセクシーに見えているだろう。見えてない人は最初に戻って読み直して欲しい。

リンゴって食べるように切ると顔みたいだよね。
リンゴって食べるように切ると顔みたいだよね。

洋梨の尻もすごい

リンゴから一歩進んで洋梨はどうだろうか。セクシーであることが自明なリンゴから他の種へ手を広げるのだ。

この一歩はフルーツ尻業界にとって偉大な一歩である。
こりゃセクシーだ。
こりゃセクシーだ。
よく体型のことを洋梨型なんて言うだろう。そう、実は洋梨の形は判りやすくセクシーであり、それが持つ魅力は熟女のそれである。
載せていいのか悩むセクシーさ。
載せていいのか悩むセクシーさ。
横から見ただけでこれなら、もう尻のセクシーさは約束された様な物だ。鉄板である。
鼻血ブーだ。
鼻血ブーだ。

これでどうだ

だめ押しにボラってみると、もう尻にしか見えない。

丸出しの尻である。興奮。
丸出しの尻である。興奮。

柑橘系はどうだろうか

バラ科の果実ばかりセクシーともてはやしてきた。ではミカン科、柑橘系はどうだろう。スーパーでネット入りの愛媛みかんを買ってきた。

愛媛には愛がある。もう字面からして興奮である。
みっちみち。
みっちみち。
ネットから丁寧に1個取り出す。じっくり見てみる。裏側、みかんの尻もよく見てみる。
ツルッとしていてセクシーさは薄い。
ツルッとしていてセクシーさは薄い。
リンゴなどと違ってツルッとした尻である。メリハリがない。セクシーとは言い難い尻である。だが、ちょっと視点を変えてみるとそこには新たなるセクシーの地平が広がっていた。

網タイツと考えてみる

ミカンが入っていたネットを網タイツと考えてみると、途端にセクシーになるのだ。

ちょっとだけ破いてみた。
こ、これは!
こ、これは!
たったこれだけの工夫と妄想で、日常が非日常となり、そこには新たなセクシーが屹立するのだった。全てはそう、捉え方次第だ。
破きすぎるとセクシーさは薄れる。日常の谷に落ちた。
破きすぎるとセクシーさは薄れる。日常の谷に落ちた。

逆に、尻ではないと考えるのだ

新たなるセクシーの扉を開いた皆さん、こんにちは。さて、では今一度みかんをよく見ていただきたい。

今度は尻ではなくヘタの方である。尻にこだわらなければ新たがセクシーが見えてくるだろう。

ひっくり返してみると新たなセクシーが見えてくる。そう、柑橘類においてはヘタこそがセックスアピールだったのだ。わからないなら写真を見つめて欲しい。きっと見えてくるから。
もう多くは語るまい。
もう多くは語るまい。

俄然、レモンがセクシーに見えてくるだろう

リンゴは尻、柑橘は胸なのだった。真理が一つ見えた所でレモンを見ていただきたい。

こりゃヤバイ。発禁寸前である。
こりゃヤバイ。発禁寸前である。
もはや細かく説明するのも野暮である。

この膨らみ、青さ、固くなめらかな表皮。この若さ、未熟さに美を感じる人もいるだろう。
これが精一杯です。未熟の美であろう。
これが精一杯です。未熟の美であろう。

この毛深セクシーたるや

柑橘系はヤバイのでこれ以上は触れない。系統を一新してキウイである。キウイの特徴はなんといってもその『毛深さ』である。
もはや異種族である。
もはや異種族である。
この『毛』が堪らなくセクシーと感じる人もいるだろう。
この『毛』が堪らなくセクシーと感じる人もいるだろう。
世の中には様々な嗜好の人がいる。こういった毛深い尻にセクシーを感じる人もいるだろう。判る、オジサン判るよ(判っちゃった)。

上級者向け、種なし柿

正直に書くが、僕はまだ柿にセクシーさを見いだす段階までは達していない。

柿ののっぺりした表面、大きなヘタ。ここにセクシーを見いだせるとしたら相当の達人である。

このヘタをどう見るか、で評価が変わるだろう。
このヘタをどう見るか、で評価が変わるだろう。
あるいは、種なし柿という名前に思いを馳せるべきか。
あるいは、種なし柿という名前に思いを馳せるべきか。
やはり柿はまだよく判らない。ただ、干し柿やじゅくじゅくに熟した柿などはまた違って見えるだろう。各自研究課題として欲しい。

もう、野菜すらセクシーだろう?

さて、リンゴ、洋梨、柑橘辺りのセクシーさは判っていただけたはずなので話を進める。

ここまでくると、もはやフルーツの尻にこだわらず野菜に広げても良いと思うのだ。

例えばトマトとか。
エロい!
エロい!
このトマトのむっちり感、丸み、艶。これはリンゴを上回るセクシーかも知れない。

トマトを鷲づかみしてみる。

ああ、どうしよう。
こんな写真載せていいのだろうか。
こんな写真載せていいのだろうか。

青森産ニンニクがヤバイ

洋梨のくびれに通じる野菜を見つけた。青森産ニンニクである。

最近は値段もこなれてきて買いやすくなった青森産ニンニク。
最近は値段もこなれてきて買いやすくなった青森産ニンニク。
スッと伸びた茎を囲むように丸味を帯びた房が広がる。その形たるや、洋梨を越える見事なくびれであり、横から見ても底から見てもセクシーあふるる見事な造形である。まさに神の創造物。
このセクシーさときたら!
このセクシーさときたら!
洋梨を越えるセクシー。
洋梨を越えるセクシー。
僕もここまでニンニクの形がセクシーだとは思った事がなかった。しかし、よく見れば見るほどにセクシーである。ああ、日常にはまだまだ驚きが落ちている。

チンゲンサイで興奮できれば本物だ

さて、色々と農産物を見てはセクシーだセクシーだと騒いで来たわけだが、とりわけセクシーで僕を驚かせた野菜がある。

チンゲンサイである。

説明不要のセクシーさ。
説明不要のセクシーさ。
もう、見れば判るだろう。すごいよこれ。もしチンゲンサイが喋ったとしたら、声としゃべり方は壇蜜さんそっくりに違いないね。
この膨らみと来たら!
この膨らみと来たら!
キュッと締まったウエストと、膨らんだヒップ。ああ、チンゲンサイ。
キュッと締まったウエストと、膨らんだヒップ。ああ、チンゲンサイ。
直接手に持っていいものかどうか悩んだ。
直接手に持っていいものかどうか悩んだ。
今回の主張は以上です。

野菜売り場で冷静に買い物出来るか自信がない

世界が変わった。なにかを知ったり体験したりすると世界が変わって見えるようになるだろう。昨日まで見えていなかったものが見えて、見えていたものも違う物に見える。

そう、あなたの目には野菜や果物がセクシーに見えるはずで、明日の青果売り場は今日と同じ青果売り場ではない。

世界とは、認識とは、相対的なものなのである。

これが『世界を変える』という事である。自分が変われば世界も変わる。世界はあなたの中にあり、その世界ではリンゴの尻が最高にセクシーなのだ。
もはや正視するのは憚られる。
もはや正視するのは憚られる。
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