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土曜ワイド工場
 
保留メロディを生演奏する


保留メロディー生演奏にトライします。

電話を保留したときに、相手に流れる保留メロディ。

日々お世話になる保留メロディーだが、ぼくらは日常繁多な業務の中で、これらの音楽のことを何となく聴き流してしまってはいないだろうか。

そんな保留メロディーを聴き流さずいつくしむにはどうすればいいのだろう。

そうだ、保留メロディーを生演奏して、愛してみよう。

(text by 軸太



エリーゼはホリュメロのために

生保留メロディー(生ホリュメロ)で奏でる曲として、ぼくは「エリーゼのために」を選ぼうと思う。なぜ今、エリーゼなのか。

この曲、ベートーヴェンさんの作曲なのだが、作曲したのは1808年。今年はちょうど200年記念ということだ。

と、書いておいて、実はぼくが弾ける曲がこの曲くらいだということは、やさしい読者の方々は軽く読み飛ばしてくださるだろう。

微妙な理由だが、まぁ許してちょうだい。

よろしくお願いします。

 

しみじみ感加速、生ホリュメロ

今回は特別にニフティさんのオフィスをお借りして挑戦した。 まず、目標のエリーゼのためにの元ホリュメロを聴いていただこう。


エリーゼのために

それでは生ホリュメロ、どうぞ。


■エリーゼのために
エリーゼはクライアントのために。

何か無性に「しみじみ」じゃないか。生ギターによる抑揚が「しみじみ度」を加速度的に増大させている。

というより、この企画自体のヘタレ具合がしみじみさを際立たせて、もう、どうにもこうにも。これでは、おちおち電話を保留にもしていられないではないか。

 

何とかしたいグダグダ感

「エリーゼのために」が暗い曲だったからなのか?当初の予定にはなかったことだが、明るめの曲「バッハのメヌエット」も試してみた。

これも元ホリュメロを聴いていただこう。


バッハのメヌエット

では本番です。


■バッハのメヌエット
実はバッハの曲でないことが、近年わかったそうです。

やはり、画面全体に漂う「しみじみ」感。仕事をしている画像と、流れている音色が合致しない。いや待て、そもそもオフィスにスーツ姿でギターを抱えている姿が何か齟齬を来たしていないか。

「保留メロディーを聴き流さずいつくしむ」この企画の存在意義自体が、もしかして世の中と齟齬を来していることに、ようやく気づいたのであった。

 

そして、ホリュメロ新世代へ

本当にホリュメロを愛せているのか疑問に感じたところで、ぼくは既成概念の打破に挑んだ。ホリュメロ界に新風を!


■演歌ふう
飲み屋さんのホリュメロにどうぞ。

うーむ、絶句すべきフィナーレである。天晴れ!

電話の向こう側では…

ホリュメロをいつくしみ、愛したい、という思いからスタートした企画だが、ホリュメロはやっぱり電子音であるほうがしっくりきているようにも思える結果であった。

しかし一方、この生ホリュメロを受けていた方は、どう聴こえていたのか?
これがその「電話の向こう側」での録音である(動画とは別の時)。

実際、生ホリュメロを受けた方に感想を聞いたところ、
・ホリュメロにしては音がきれいだと思った。
・着メロみたいな新しいサービスが始まったのかと思った。

などで、電話の向こうで聞く分には、実は悪くないのかもしれない。

「着メロ」というものが定着した観のある昨今だが、電話会社も今度は「ホリュメロ・ダウンロード」「ホリュうた・フル」とか、どうですかね?


 
 
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