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ちしきの金曜日
 
長距離じゃない深夜バスの旅

☆のマークは深夜の印!

 「深夜バス」というと、夜に出て合間合間にトイレ休憩を挟みながら朝到着する長距離バスをイメージする人が多いと思う。地方出身者なら一度はお世話になるアレだ。それとは別の「深夜バス」の宣伝を最近よく見かける。

それは「深夜急行」と呼ばれる、終電を逃した人向けのバス。通勤圏でありつつタクシーでは遠い近郊都市に向けて0時〜1時台に運転される、電車に代わるホントの「最終便」だ。先のが「深夜長距離バス」なら「深夜中距離バス」というべきか。深夜+バス旅行、というキーワードにはけっこうときめく物があるのだけど、このバスはときめくのか?2路線を試乗してみました。

大坪ケムタ



終電からさらに40分、バスは走り出す

ちなみに自分の場合は家と仕事場は自転車で行ける距離なので、深夜バスは実用としてはあまり縁がない。ただ最近よく車内吊りで宣伝されてるのが気になってはいたし、やっぱり終電問題というのは他人ごとではない。


いろんな路線、ありまっせー。これは車内吊り広告。

日本一交通手段が密集してる東京ですら、24時間のバス・電車というのはない。酒飲んでるうちに終電過ごして高いタクシー利用‥という機会は2度3度じゃ効かない。20度30度でも効かない。200度300度なら‥やめよう、不毛だ。ともかく終電のさらに上を行く終電がある!と聞けば押さえておきたくなるというもの。

調べてみると「深夜急行」と呼ばれるこの深夜中距離バス、だいたい0時〜1時台に埼玉・千葉・栃木・神奈川など隣県に向けて発車している。終点は都市でいえば千葉市・大宮市・平塚市あたり。だいたい50km圏内だ。

東京からだけでも各社各方面30便以上が稼働中。翌日予定があるのもあって、まず試しにさいたま市大宮行の深夜急行に乗ってみた。


この下のが最終便!

大宮行き深夜急行発着所は池袋駅。埼玉方面へのターミナル的駅だ。ちなみに電車での池袋駅→大宮駅の終電は0時41分発(その後要乗り継ぎ)。それに対して深夜急行は1時20分発。頼もしいぜ。

雄々しさすら感じる「1:20発」の文字。
そして駅には誰もいなくなった‥。

ちなみにこの日は東京に初雪が降った日&週末金曜日。さすがに寒い!しかし1時過ぎになるとバス亭にちょぼちょぼ人が集まってくる。そしてバスも。

30分前にはぼちぼち。寒いしね。
他のバスも☆マークついてました。

バスが乗車を始めたのは出発20前の1時ごろ。よくある前に乗車料金の電光掲示板があり帰りに払う、というシステムではなく電車のような前払い式。それを機械でなく運転手が1人1人対応だけにちょっと時間はかかる。しかもこの日のバスはほぼ満員。そうだよね、こんな寒い日は多少無理してでも帰りたいよね‥。

領収書もついてくるのが大人の世界の乗り物だ。

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