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ひらめきの月曜日
 
カップ麺はソースをかけるとほぼ焼きそば
ひとつのカップヌードルをふたつの味で楽しむ方法

「ひとつのカップラーメンを二度楽しむ方法があるんだけど知ってる?」と知人に聞かれた。

むかし読んだ本に月見そばに入っている卵を途中で割ると、割る前と割ったあとでふたつのスープの味が楽しめるということが書いてあった。そんなことかと聞いてみたらまったく違った。

食べてる途中に麺を出してソースをかけるというのだ。するとインスタントソース焼きそばの味になるというのである。

なんだその雑な方法は。(林 雄司

 


アイデアはDJ-BOBBY

毎週土曜日に FM-FUJI の朝の番組WESTSIDE TOKYO内の1コーナーに出演させてもらっている。その番組のメインDJがDJ-BOBBYこと木河淳さんだ。

木河さんとは3年前に北海道のFMで番組でいっしょになってからのつきあいである。僕の留守番電話の応答メッセージも木河さんだ。

以下がその応答メッセージ。音が出るがボビーさんの人となりがわかるのでぜひ聞いてほしい。

この応答メッセージにしてから吹き込まれる留守電の回数が減った。入っていても半笑いだったりムッとしていたり様子がおかしいのだ。元上司からは怒られた。

この声を聞けばDJ-BOBBYを自称するノリもわかってもらえると思う。

 

ソースをかける

その方法である。

1. カップヌードルにお湯を入れる
2. 2分半ぐらいでふたを開け、麺の一部を取り出す
3. 残りはまたふたをしておく
4. 2でとりだした麺に中濃かとんかつソースをかける
5. なんとインスタントソース焼きそばの味に!
6. 3でふたをしておいたカップヌードルを食べると2種類の味が楽しめてオ・ト・ク!

もっともらしく順序立てて書いたが要は麺を出してソースかけて食べろって話である。ボビーさんは「ウスターじゃなくて中濃かとんかつがベストだね」といい声で言っていたがさして問題ではない。

スープをよく切って麺を出す
ソースかける
まぜる

これが笑ってしまうほどにインスタント焼きそばの味なのだ。しかも悔しいことにうまい。

これまで食べていたインスタント焼きそばはなんだったのか。あれはカップヌードルだったのか。全然面識ないと思っていた知り合い2人が付き合ってたみたいな気分だ。えー。

 

ソースに陥落するカップラーメンたち

この1ヶ月、カップ麺を食べるたびに試していた。するとやっぱり大抵インスタント焼きそばになった。

ニュータッチヌードル → インスタント焼きそば
カップスター → インスタント焼きそば
こってり系のインスタント麺 → インスタント焼きそば

次々とインスタント焼きそばに変身する。「え、みんなそれでいいわけ?」と言いたくなるほどの転向っぷり。写真を撮り忘れているが赤いきつねも驚くべき変身ぶりであった。赤いインスタント焼きそばだ。
恐るべしソースの力。一度で二度おいしい。という小粋な響きとは裏腹な乱暴な食べ方。しかもジャンクなソースがけを食べてしまうと本来のスープがやや物足りなささえ感じてしまう。

 

インスタント焼きそばにならなかったカップ麺

ただノンフライ麺の麺職人はインスタント焼きそばにはならなかった。

「めんしょくにん」で変換すると「免職人」というかわいそうな誤変換が先に出る(これは無関係の話題)
ソースであえる

冷やし中華の麺にソースをかけて食べているようである。インスタント焼きそばにならずにラーメンに踏みとどまっている。さすが職人だけある。

ただ、残念なことにこれはおいしくないのだ(マニュアル通りに食べる麺職人はうまいです)。


カップ麺におけるしょうゆかけごはんだ

カツオのたたきにマヨネーズをつけて食べるのは、カツオ漁師がしょうゆに飽きてマヨネーズを試したのがきっかけ、という話を聞いたことがある(うそかほんとかわからないけど)。

このソースをかけてインスタント焼きそばにする食べ方はそんなふうにしてオフィシャルになる気配が一切ない。しょうゆかけごはんかみそ汁かけごはんのような反則技である。でも笑っちゃうので試す価値あるかも。

そうめんでも試してみたけどあわなかった。

 
 

 

 
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