天気予報がご迷惑をおかけいたしております
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜に
こちらでやってます。
先週は、雨、雨、雨。千本ノックのように次々にやってくる梅雨前線の雨雲に、ほんろうされまくった。
火曜(30日)は、翌日くるはずだった雨が、数時間ほど早まって、夜から降り出す。
「今日は雨は降りませんから、干せるものは干しておいてください」と天気予報で言った自分の声が、頭の中ぐるぐるリピート。
夜まで干していた家へ謝罪に行こうかと思ったが、余計に怒られそうなので、やめといた。
しかも、先週は予報がハズれただけでなく、雨がずっと降っていたので、洗濯物がたまったり、外の予定ができなかったり、みなさんの怒りが倍増している感じ。
それ、予報士のせいじゃないんですけど…とは言える雰囲気になく、ただただゴメンなさいの一週間。
最近ずっと、うなだれてます。梅雨のない国へ行きたい。
台風が3つ発生しました
先週、記事を書いた時は台風が来るかなぁ、くらいに考えていたが、1週間で3つも台風が発生。
熱帯でたまりにたまった熱が、おさえきれずに、ポン、ポン、ポンと火の玉のように発生した感じだ。
台風は、天気の流れを変えるプレーヤー。スポーツで途中出場して流れを変える選手がいるが、台風はそんな役割をする。
1人だけでも流れを変えるのに、3人が選手交代で次々に登場。これは、今の梅雨前線が動かない状態を、変えてくれるかもしれない。
今週か来週には、季節の流れがガラッと変わる予感。
台風が3つとも北上。天気は急に亜熱帯的に
3つの台風のうち、真ん中の台風9号は、太平洋をずんずん北上して、今週なかばに沖縄へ接近。沖縄は荒れる。
そのご台風は、九州よりもだいぶ西へ進みそうだが、太平洋でかき集めたトロピカルな空気を日本周辺にバラまく。
台風が北上して、亜熱帯の空気が日本へ。(矢印は台風の進路ではないです)
さらに、10号も台湾付近でつぶれながらも、西から亜熱帯の空気を日本へ流し込む。
そして、11号も東から攻めてくる。来るのは週末~来週だが、亜熱帯の空気はどんどん北へ。
トロピカルな空気の三重奏と書けば、楽しげな感じだが、正体は、蒸し暑い空気の三重奏。3倍、汗が出てきそうな感じだ。
しかも、亜熱帯的なスコールっぽい、激しい雨が急に降る所も出てきそう。
台風で天気は荒れ、蒸し暑さでみんなイライラし、急な雨の予報に苦戦する…予報士にとっては三重苦。
どれか一つは、なくなってほしいが…結果は来週!
今週の格言
『台風は、荒天、蒸し暑さ、急な雨をもたらす三重苦』
質問コーナー
「1週間前から台風が来ることを予想出来るなんて、気象予報士はすごいなぁと思います」
と、声を大にして言いたいんですが、実際はスパコンのシミュレーションがすごいんです。ここ10年の間でも、どんどん予測の精度がよくなっています。
10年前だと、1週間後の台風の位置は、「まぁ、来るかもしれないけど、まだ分からないよね」くらいに構えていたのが、今は1週間後の自分のシフト勤務をそーっと確認しにいくくらいです。(台風がくると忙しいので。。。) それくらい、当たるようになってきているわけですね。
10日先、場合によっては2週間先に台風が発生して、近づいてくるということも、大まかに分かることがあります。
だから、本当にすごいのは、そういった予測の開発にたずさわっている人達ですね。
6月30日の時点でスパコンが予測した、7月7日の雨と風の予測。台風9号、10号が予測されている。
そんなにコンピューターがすごくなってきたら、予報士はいらない?
まぁ、否定できない部分はありますが、そのコンピューターがウソを言ってないか、確認して、最終判断して出すのが役割ですね。
コンピューターに仕事を奪われないように、どうやって仲良くしていこうか、考えているこの頃です(ゴマすっても、コンピューターは分かってくれないでしょうが)。
詰め天気
先週の問題は、
こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!
追加のヒントは、「熱帯低気圧が離れて行っているということは…」です。
解答はこちらから↓
編集部より:増田さんへの質問を募集しています。投稿はこちら。