デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


年末年始とくべつ企画
 
オリジナル餅菓子で餅会を〜大学だんご三兄弟


編集部の石川さんから、古賀さんに振る舞うオリジナルの餅菓子をつくってくださいという連絡がきた。餅菓子ってどんなんだっけ。大福とかワラビ餅のことだろうか。そしてオリジナルってどういうことだ。

なにをつくったらいいのかピンとこないので、振る舞う相手の好みから考えてみよう。

ええと、古賀さんといえば、サツマイモが好きだった気がする(この記事の影響)。それだ。

(text by 玉置 豊


大学芋っぽい餅にしてみよう

サツマイモを使った餅菓子といえば、サツマイモで作った甘い餡を包んだ大福的なものがいいかなと思ってスーパーに材料を買いに行ったところ、大学芋のタレが売っていたのであっさり路線変更。

このタレを使って大学芋風の串だんごを作ったら、サツマイモ好きにとっては琴線に触れまくりの一品になるのではないだろうか。


このタレをなめてみたかったために、大学芋のだんごにしたという話でもある。 だんごってなんの粉だっけと思いながらの買い物だったが、だんご用の粉が売っていた。

だんご粉に分量通りの水を入れて、ふかしたサツマイモと一緒に練って丸める。芋を入れることで水加減がどうかなと思ったが、そのままで特に問題ないみたいだ。


サツマイモは全体の三分の一くらい入れてみた。 芋が完全に混ざりきっていなくて生まれたての惑星みたいだが、たぶんそれくらいがおいしい気がする。


だんごを茹でたり揚げたりする

作っただんごを熱湯に入れて、浮いてきてから三分で茹であがり。サツマイモを入れたことで崩れるかなと思ったが全然大丈夫だった。

初めて作る料理だけど、なんだかバタバタする部分がなくてちょっと寂しい。


最初は沈んでいたのに、しばらくすると浮いてくる謎。 茹でたてをつまみ食いするのが楽しい。

そのまま何もつけずに食べてみると、ほんのりとサツマイモの味がする素朴なだんごでなかなかうまい。モッチリ+ほんのりホクホクなちょっと新しい食感。

ただ、このまま大学芋のタレをかけても十分おいしそうだけど、これを揚げた方が表面がカリっとして、より大学芋っぽくなりそうだ。「餅揚がる」で「持ち上がる」ということで、なんとなく縁起もよさそうだし。

これはいいアイデアだと、茹でたものと揚げたものの二種類を用意してみようとしたら、揚げた餅が油の中で一気にくっついてしまい、急にバタバタしてしまった。


だんごを揚げてみることにしたのだが、一気に全部がくっついて焦った。そりゃ餅だもんなー。 くっつきまくっただんごだったが、熱いうちにばらして事なきを得た。あわてていたのでその写真なし。バタバタ。


ついでに蒸しパンを丸めてみた

だんごといえば三兄弟。サツマイモ入りのだんごを茹でたもの、そしてそれを揚げたものと、もう一種類用意したい。

そこで用意したのがサツマイモ入りの蒸しパン。子供のころ、こういうフカフカしたパンをギュッと丸めて「忍者のご飯」とかいいながら食べるのが好きだったので(行儀が悪いと怒られたけど)、そのころを思い出してギュギュっとしてみた。


このパンと大学芋のタレの組み合わせ、きっと最高。 ラップでギュッと丸めると、そのままの形で固まる。でもぜんぜん餅じゃないですね。


大学だんご三兄弟の完成

サツマイモ入りだんごを揚げたもの、蒸しパンを丸めたもの、サツマイモ入りだんごを茹でたものと、声に出して言いながら順番に串に刺し、たっぷりと大学芋のタレをかけたら完成だ。


料理名は「大学だんご三兄弟」でどうでしょう。高学歴兄弟。

食べてみると、みたらしだんごとはちょっと方向が違う甘さの大学芋のタレが、三種類のだんごと相性ばっちり。

だんごは一つ目がモッチリねっとり、二つ目がモフモフしっとり、三つ目がサックリねとねと。一口ごとに食感が違っておもしろい。でも揚げたやつが一番好きかな。また作るかといわれるとたぶん作らないけれど、売っていたら喜んで買う。

とりあえずできたては柔らかくておいしいのだが、餅を振る舞う日は先約があっていけないため、宅急便での翌日着。届いた頃には固くなっているんだろうなと不安なのだが、それはそれで大学芋風の固さだと思ってもらえば幸いである。

だんごの形ではなくて、本物の大学芋型にして揚げたらおもしろかったかなと、この記事を書きながら思った。


 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.