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ちしきの金曜日
 
意図的に股割れ大根を育てる
 


 新聞の地方欄などでときどき見かけるニュースに、「○○さんの畑で変わった形をした野菜が採れました〜」というのがある。

 根菜類に多いと思うが、二股やそれ以上に分かれていたりするあれだ。あれがなぜだか微笑ましい。

 なまめかしく足を組んでいるように見えたり、股間からピョコンとかわいいのが生えていたりと、気になる野菜たち。野菜に対してうっかりセクシーだと思ってしまうこともある。

 ああいう野菜を意図的に作ることはできないだろうか。実際にやってみました。

小野法師丸



●股割れ大根誕生の理由

  スーパーなどでは見かけることはないが、おもしろい形に育つことのある野菜たち。商品としては整った見た目が要求されるからだろう、なかなか直接実物を見ることはないと思う。


タコみたいなイチゴ

 この写真は特売で売っていたイチゴ。自然に育つと、こんな風になることもあるのだと思う。

 小さなニュースで見かける股割れ大根だが、ああいう形に育つのには理由があるらしい。生育途中、地中にある堅い土のかたまりや石に当たると、そこが分岐点になって成長するらしいのだ。

 なるほどそういうことなのか。ならば、その条件をわざと作ったなら、意図的に股割れ大根はできるのではないか。


深めのプランターに土を入れる
きみたちにはセクシーに育ってほしい

 そういうわけで、自分で大根を育ててみることにした。ただ、一般的な大根を育てるスペースはないし、野菜栽培の経験もあるわけではないので、今回は簡単にできそうなミニダイコンをチョイス。

 パッケージの写真からしてかわいらしい大根たち。きみたちにはぜひセクシーに育ってほしい。

 プランターに土を八分目まで入れたところで、股割れの分岐とするべく障害物を置きいれる。いろいろと考えてみて、4つのパターンで実験してみることにした。


【石】:股割れ大根の原因として、おそらく最もオーソドックスと思われるもの。密度は結構高めにした。
【金網】:バーベキュー用のかなりがっちりとしたものを採用。規則的な編み目をどう越えて成長するだろうか。
【割りばし】:金網と比べて目を粗く配置。その並べ方もランダムにして、変化を期待してみた。
【プラ板】:番外編的な位置づけで実験。大根がクネッと曲がるのではないかという見通しでのエントリー。
上に5cmほどの余裕を残したプランターを4分割して、このように配置しました。
その上に土をかぶせます。大根がある程度育ったら、土の中でこれらの障害とぶつかるわけです。

 すくすく育とうとする大根が出会う様々な障害。それらをどう乗り越えるのか。うまいこと股が割れて、セクシーな大根に育ってくれることを期待したい。


種をまいて札を立てました

 名前を書いて立てる札を設置。普通は何の植物が植えられているのかわかるようにするためのものだが、今回は全部大根なのでそれはOK。障害として埋めたものを書いたわけなのだが、事情を知らない人が見たらさぞ不思議に感じると思う。

 それでは毎日水やりなどの世話をしながら、育っていくのを見守ってみよう。


 

 
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