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ひらめきの月曜日
 
都営地下鉄ワールド

都営の駅ってどーんと広い

東京の地下鉄には都営地下鉄と東京メトロのふたつがある。

どんどん垢抜けてゆく東京メトロに対して、都営地下鉄はあまり変わらない。昔からの東京の地下鉄の景色をそのまま残している。

通勤でずっと都営地下鉄を使ってきたが、都営の飾らない雰囲気は安心する。地元の商店街みたいな雰囲気だ。高校も都営だった(都立)。

東京メトロと比較しながら、都営地下鉄の空気を作っている「都営的なるもの」を見つけてゆきたい。(林 雄司



フリーペーパー対決

東京メトロのラックはMETRO-freeとデザインされているが、都営のラックは「ご自由にお取りください」。日本語でわかりやすい。

東京メトロのメトロミニッツは商業誌と遜色ない内容で人気も高く、すぐに無くなってしまう。


メトロ) 3月22日撮影。3月20日配布のメトロミニッツはすでにない。
都営) ライブハウスのフライヤー置き場のような雑多な雰囲気

メトロミニッツに対して都営のフリーペーパーはこのふたつ。ハードコアなニュースが満載である。


「ニュース 東京の下水道」 うしろにあるのは「広報 東京都」
「都議会だより」

実直である。飾らない都営。こういうディテールが積み重なって都営的な空気が醸成されてゆくのだろう。

「ニュース 東京の下水道」は個人的にネタさがしによく読んでいる。ちなみにいま配布している号は水再生センター(都の下水処理施設はそういう名前なんです)のお花見情報だった。

 

駅ナカ対決

駅の構内に店を開く「駅ナカ」と呼ばれる商業施設が続々とできている。東京メトロも表参道に「エチカ」というモールを作って話題になった。いや、駅ナカならば都営にもあったぞ。

メトロ) 表参道 エチカ。駅とは思えない。

都営) 浅草橋駅の休憩コーナー。ああ落ちつく。


浅草橋の休憩コーナーはたしかパンを売っていたので、エチカのパンと比較しようと思ったのだが、土日は休みだった。休むのか。地に足ついた都営である。

浅草橋の休憩コーナーの紙コップはデポジット式で専用の機械に捨てると10円戻ってくる。エコロジー。

 

空港までのアクセスが便利アピール対決

どちらの地下鉄も羽田空港までのアクセスが便利であることをアピールしている。東京メトロは空港に直接乗り入れてないのでリムジンバスの乗車券とのセット券を販売していた。

メトロ) ふつうのポスターですよね。


しかし都営地下鉄は京急という私鉄に乗り入れて直接羽田空港に乗り入れているのだ。俄然強い。そのアピールだってハイテンションである。これだ。


都営) きみが飛ぶか


これでは「都営浅草線が空へ」だと思う。都営線のなかにある看板ではいちばん好きな看板だ。無難に収まらない強い意志を感じる。いいぞ都営。



 

 
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