季節感のないテーマで申し訳ないが、鯛焼きを食べてふと思ったのだ。
この世にはいろいろな鯛焼きがある。皮の厚い、懐かしいもの。皮のパリッとした、今風のもの。どちらもそれなりに好きだが、やはり気になるのは餡子の分布だろう。しっぽまで入っているのか?それとも焼くときの流れ作業でシュッと上空を通過した、くらいの量か?
中身が透けてみえたなら。そしてその中身の様子を、形にとどめておけたら。次からは店の選択に迷いがないのではないか。
(乙幡 啓子)
もぐれ!たいやきくん
さてここぞとばかりに、鯛焼きを買い集めてきた。記事作成に向けてのこういう作業は実に楽しい。
とはいえ、型にほとんど差はない。スーパーのと市販のとではたぶん全く同じ型を使っているようだ。その中でも、なるべく彫りの深い子を選出した。
ここからは地道な型取り作業だ。毎度のことだが、型取りは「さぁやるか」と踏ん切りつけるまでが長い。なぜなら面倒だから。だがしかし、いったん始めたらもう硬化時間との戦いだからやるしかない。そこには仕事だからとか明日の食い扶持とかそういうことは関係ない。(型を)取るか取られるかの勝負だ。取られることはまあないが。