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ひらめきの月曜日
 
いかめしの「めし」をチェンジ

 

手頃な大きさなのが災いしました

「いかめし」といえば北海道・森駅の駅弁だが、実際に森駅へは行ったことがなくても、ここのいかめしを食べたことがある人は多いと思う。私もその一人だ。

駅弁大会といえば「いかめし」と言ってもいいんじゃないか? ってなほどに、とにかく人気の駅弁である。

うん。あれはおいしい。餅米がイカのエキスを余すところなく吸い込んでいて、シンプルでいながらこの上なく力強い。イカ meets 餅米。考えた人は天才ですね。

そんな非の打ち所のないいかめしだが、スーパーで小ぶりなイカを見つけてしまった。そして「米じゃない何かを詰めたい」と思ってしまった。思ってしまったんだ。

果たして、餅米に並ぶくらいおいしい詰め物は見つかるんでしょうか。

高瀬 克子



イカの誘惑

以前より「穴の空いた食材を見ると無性に何かを詰めたくなる」という気質があっただけに、このイカを見かけた時は心が躍った。

普通のイカでは大きすぎるし、ホタルイカでは小さすぎる。そこへ、この「私に何か詰めてください」と言わんばかりの手頃なサイズのイカが現れたのだ。素通りできるハズがない。

「…誘ってる。イカが私を誘っている」

本気でそう思った。


よしよし、いま詰めてやるからね。
銅・足と、プラスチックのような軟骨を抜きます。

それにしても、見れば見るほど「詰め物に最適」と言いたくなるイカだ。これだけあれば、いろんな種類の材料を少量ずつ詰められるだろう。

つい、顔がニヤけてくる。


ふふふふ。どうしてやろうか。

さっそく、これにあれこれ詰めていこう。

 

餅米の呪縛

が、どうしても、本家であるところの「餅米」を意識してしまい、なかなか思い切った素材選びが出来ない。

詰めた物が、どれも「イカのエキスたっぷりの醤油味になる」ことを見越すと、味のない物、もしくは味のうすい物に目が行きがちなんである。


味のないもの代表。エリンギ。
これは味がある。でもイカとは合うと思う、蕎麦。
イカといえば大根は外せまい。
豆腐は、きっとうまく立ち回るはず。

ここまでは、イカとケンカをせず上手にやってくれそうな物ばかりだ。

続いては、ちょっと自信はないが「詰まった様子を見てみたい」という、見た目を重視した2点をば。


どこまで増えてくれるのか。期待のわかめちゃん。
イカエキスを吸った卵。…食べてみたいと思うだろう?


最後は、餅米を用意できなかった私の単なる好奇心から、以下の2つを詰めてみた。


普通の米と、
餅そのもの。

餅なんていいと思うなぁ。「餅きんちゃく」ならぬ、いかもち。どうかしら。

 

詰め、完了。

8種類の食材を2個ずつ詰めて、計16個のイカが用意された。あとは煮て、食べるばかりだ。



では、さっそく煮ていきますよ。


 

 
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