適当な長さに切られたツマはだいぶ自分を取り戻したようで、すっかり観念した様子を見せている。
「そうよねぇ、私たちだって、別の場所に行けば大根サラダとしてやっていけるのよねぇ」と言うツマは、自信を取り戻したかのように生き生きとし始めた。よかった。
いろいろなツマ
いきなり話は逸れるが、なにも「刺身のツマ=大根」と決まっているわけではない。海藻や茗荷や穂紫蘇など、ツマの立場にもいろいろとある。
実家の母など「パックに入っている大根のツマは薬品まみれに違いない」と決めつけて廃棄し、代わりにキャベツやニンジンの千切りを添えていた。
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